富士山登山の失敗談|須走ルート8.5合目で登頂断念した理由と7つの反省点
富士山 登山 失敗談
「富士山に登るなら、せっかくなら山頂まで行きたい」
そう思って、友人と須走ルートから富士山登山に挑戦しました。
前日は富士山周辺のホテルに泊まり、翌朝から登り始め、その日のうちに山頂まで登って下山する予定でした。
しかし、当日は朝からずっと雨。
標高が上がるにつれて寒さも厳しくなり、気温は0℃近くまで低下。雨に打たれて服は濡れ、寒さに震えながら登り続けましたが、最終的にたどり着けたのは須走ルートの8.5合目でした。
その日は急遽山小屋に宿泊。
「一晩休んで、翌朝になったら山頂を目指そう」
そう考えていました。
ところが、山小屋にはヒーターや暖房はなく、濡れた服を乾かすこともできません。
びしょ濡れになった服のまま寒さに震えながら一晩を過ごし、翌朝、山頂へ向かうのを諦めて下山することにしました。
今振り返ると、登頂を断念した原因は悪天候だけではありません。
- 数百円の安いレインウェアを使っていた
- 途中で破れたレインウェアを捨ててしまった
- 張り切って荷物を持ちすぎ、ザックが10kg以上になっていた
- 山小屋について十分に調べていなかった
- 初めて一緒に登山する友人との歩くペースが合わなかった
など、いくつもの反省点があります。
一方で、「これは持ってきて本当に良かった」と身をもって感じたのがエマージェンシーシートでした。
結果として富士山の山頂には届きませんでした。
しかし、8.5合目まで実際に登り、雨、寒さ、装備、荷物、山小屋、同行者とのペースなど、登頂できなかったからこそ分かったこともたくさんあります。
この記事では、須走ルートで富士山登山に挑戦し、8.5合目で登頂を断念した実体験を時系列で紹介しながら、何が失敗だったのか、これから富士山へ登るなら何を改善するべきなのかを詳しく紹介します。
これから初めて富士山に登る方には、ぜひ私の失敗を登山計画や装備選びの参考にしてもらえればと思います。
富士山登山は須走ルート8.5合目で断念した
今回選んだのは、静岡県側の須走口五合目から登る「須走ルート」です。
須走口五合目の標高は約2,000m。そこから標高3,776mの山頂を目指します。
富士登山オフィシャルサイトによると、須走ルートは登り約6.9km、標準的な登り時間は約6時間25分。山頂までの標高差は約1,700mあります。 (富士登山)
今回は前日に富士山周辺のホテルへ宿泊し、翌朝から登山を開始して、その日のうちに山頂まで登って下山する予定でした。
ところが、実際の富士登山は想像していた以上に厳しいものでした。
前日にホテルへ泊まり、翌日1日で登頂する計画だった
富士山へ向かう前日はホテルに宿泊しました。
そのため、徹夜で富士山へ向かってそのまま登るような計画ではありません。
「前日はホテルで寝るし、翌朝から登れば1日でいけるだろう」
そんな考えで日帰り登頂を予定していました。
しかし、富士山では天候、標高、気温、体力など、普段の登山以上にさまざまな要素が影響します。
富士登山オフィシャルサイトの須走ルートモデルプランでも、山小屋へ1泊するプランが紹介されており、五合目では高度順応の時間を取ることも想定されています。 (富士登山)
今回の経験を振り返ると、「前日にホテルへ泊まったから大丈夫」と考えるのではなく、富士山そのものに余裕を持った登山計画を立てることが大切だったと感じています。
当日は朝からずっと雨
登山当日は、朝から雨が降っていました。
少し降って止むような雨ではなく、登っている間も雨に打たれ続ける状況です。
せっかく富士山まで来たこともあり、そのまま登山を続けました。
しかし、富士山は標高が上がるほど気温も下がります。
雨で身体や衣服が濡れた状態で寒い場所を長時間歩き続けるのは、想像していた以上に体力を奪われました。
雨と0℃近い寒さの中、8.5合目まで登った
標高が上がるにつれて寒さはさらに厳しくなり、気温は0℃近く。
服は雨で濡れ、身体は寒さで震えていました。
それでも山頂を目指して登り続け、最終的には須走ルートの8.5合目まで到達しました。
八合五勺は山頂のかなり近くです。
富士登山オフィシャルサイトの案内図では八合五勺は山頂直下、標高3,600mの九合目より少し下に位置しています。 (富士登山)
「ここまで来たなら山頂まで行きたい」
という気持ちは当然ありました。
しかし、その日のうちに登頂して下山するのは厳しい状態になっていました。
8.5合目で急遽山小屋に宿泊
そこで、8.5合目にある山小屋へ急遽宿泊することにしました。
当初から山小屋泊を予定していたわけではありません。
「今日はここで身体を休めて、明日の朝に山頂へ向かえばいい」
この時点では、まだ登頂を諦めたわけではありませんでした。
むしろ一晩休めば体力も回復し、翌朝には登れると思っていました。
ところが、ここでも自分の事前調査不足を痛感することになります。
富士山登山を断念した一番の理由は雨と寒さ
今回、富士山の山頂まで行けなかった一番大きな理由は、間違いなく雨と寒さです。
体力的にまったく登れなくなったわけでも、重度の高山病になったわけでもありません。
雨に打たれ続け、服が濡れ、0℃近い環境で身体が冷えてしまったことが大きな原因でした。
濡れた状態で標高を上げていくのは想像以上に寒かった
平地で雨に濡れるのとはまったく違いました。
富士山では、標高が上がるほど気温が低くなります。
富士登山オフィシャルサイトでは、一般的に標高が100m上がるごとに気温が約0.6℃下がり、風速1m/sにつき体感温度も約1℃下がると案内されています。 (富士登山)
さらに怖いのが、雨で濡れた状態です。
同サイトでは、雨や汗で濡れたまま長時間風に当たることで、真夏でも低体温症になる可能性があると注意喚起しています。 (富士登山)
実際、今回の登山でも身体が震えるほど寒くなりました。
今考えれば、「まだ歩けるから大丈夫」と考えるのではなく、身体が冷え始めていること自体をもっと重大なサインとして受け止めるべきだったと思います。
「あと少しだから」と登り続ける判断も危険だった
8合目を超えると山頂が近づいてきます。
そのため、
「せっかくここまで来たんだから」
「あと少しなら行けるかもしれない」
という気持ちが強くなります。
しかし、山では登った分だけ自分の力で下りなければいけません。
富士登山オフィシャルサイトでも、自力で下山できないほど疲労した状態は「遭難」であるとして、余裕のある山行計画を呼びかけています。 (富士登山)
山頂へ行くことだけを目標にしてしまうと、下山する体力のことを忘れがちです。
今回8.5合目で山小屋に入った判断自体は、結果的に正しかったと思っています。
急遽泊まった山小屋でも身体を温められなかった
「山小屋へ入れば、濡れた服を乾かして暖かい場所で休める」
登る前の私は、どこかそんなイメージを持っていました。
しかし、実際は違いました。
ヒーターや暖房はなかった
私が泊まった山小屋には、身体を十分に温められるようなヒーターや暖房はありませんでした。
もちろん、山小屋はホテルではありません。
富士登山オフィシャルサイトにも、富士山の山小屋は仮眠を目的とした簡易宿泊施設であり、設備は必要最低限と明記されています。 (富士登山)
今考えれば事前に調べておくべきでした。
「山小屋へ入れば何とかなる」
ではなく、
山小屋に泊まることになっても自分の身体を守れる準備をしておく
ことが大切です。
濡れた服を乾かせず、そのまま一晩過ごした
さらに困ったのが服です。
長時間雨に打たれていたため、着ていた服はびしょ濡れ。
しかし、山小屋では服を乾かすことができませんでした。
濡れた服を着たまま、寒さに震えながら夜を過ごすことになりました。
これは本当につらかったです。
富士登山オフィシャルサイトでも、低体温症への対応として「濡れた服を着替える」ことが推奨されています。 (富士登山)
つまり、乾いた着替えを濡らさず確保しておくことが非常に重要です。
衣類を持っているだけでは足りません。
ザックの中まで雨が入る可能性を考え、防水バッグやビニール袋などを使って、絶対に濡らさないようにしておくべきだと感じました。
翌朝、登頂を断念して下山を決めた
一晩休んでも、
「よし、山頂へ行こう」
という状態にはなりませんでした。
前日の雨と寒さで身体はかなり消耗しています。
さらに、濡れた服のまま十分に身体を温められずに夜を過ごしています。
友人と話し合った結果、
翌朝は山頂を目指さず、そのまま下山する
ことにしました。
山頂はもうすぐそこです。
悔しくなかったと言えば嘘になります。
それでも今振り返れば、あの状態で山頂にこだわらなかったことは正しい判断だったと思います。
富士登山オフィシャルサイトでも、悪天候時には無理に行動せず、天候が回復するまで安全な場所で待機するよう案内しています。 (富士登山)
富士山登山で失敗した7つのこと・反省点
今回の登頂断念は、「雨だったから仕方なかった」の一言では終わらせられません。
振り返ってみると、自分自身の準備や判断にも改善できる部分がたくさんありました。
これから富士山へ登る方に特に伝えたい反省点は、次の7つです。
① 悪天候への備えが甘かった
一番大きな反省点は、悪天候を甘く見ていたことです。
雨予報を見ていなかったわけではありません。
それでも、
「レインウェアを着れば何とかなるだろう」
という感覚がどこかにありました。
しかし、富士山では気温も風も平地とは違います。
雨に濡れた状態で気温が下がれば、一気に身体が冷えます。
必要なのは「雨が降ったら着る物」ではなく、雨・風・低温から身体を守れる登山装備でした。
② 数百円の安いレインウェアを使っていた
今回持っていったのは、数百円程度で購入した安価なレインウェアでした。
結果として、登山の途中で破れてしまいました。
ここは今回の富士登山で最も後悔している装備の一つです。
富士登山オフィシャルサイトでも、ビニール製のレインコートは強風にあおられて破れることがあるため、あらかじめセパレートタイプの登山用雨具を用意するよう推奨しています。 (富士登山)
実際に富士山で雨と寒さを経験した今なら、レインウェアは「濡れないための便利グッズ」ではなく、身体を守るための安全装備だと考えます。
富士登山に挑戦するなら、ここは節約するところではありません。
③ 破れたレインウェアを捨ててしまった
さらに失敗だったのが、破れたレインウェアを途中で捨ててしまったことです。
破れた姿で着続けるのが恥ずかしいという気持ちもありました。
今思えば、本当にどうでもいいことです。
全部が使えなくなったわけではありません。
破れていても、着ていれば一部の雨や風は防げた可能性があります。
山の中で優先するべきなのは見た目ではありません。
自分の身体と命です。
周囲からどう見られるかを気にするより、
「今持っている物で少しでも身体を守れるか」
を最優先に考えるべきでした。
もちろん、破損した装備に頼り続けるのではなく、安全な場所へ避難したり撤退を判断したりすることも必要です。
ただ少なくとも、私はあの場面で「恥ずかしいから捨てる」という判断をするべきではありませんでした。
④ 荷物を持ちすぎて10kg以上になっていた
初めての富士山だったこともあり、とにかく張り切っていました。
「あれも必要かもしれない」
「これも念のため」
と荷物を入れていった結果、ザックは10kg以上。
登り始めた直後なら何とか背負えても、何時間も登り続けると重さがどんどん負担になります。
さらに富士山は標高差も大きい山です。
須走口五合目から山頂までは約1,700mの標高差があります。 (富士登山)
荷物が1kg増えれば、その1kgを何時間も背負って約1,700m登ることになります。
今回の経験から、
「念のため」という理由だけで荷物を増やさない
ことが大切だと痛感しました。
⑤ 飲み物など「途中で買える物」まで持ちすぎた
特に重量が増えやすいのが飲み物です。
もちろん、富士登山で水分を持たないのは危険です。
富士登山オフィシャルサイトでも、こまめな水分補給が推奨されています。特に須走ルートでは下山時の水の確保にも注意が必要です。 (富士登山)
一方、須走ルートの山小屋では飲料水を購入できます。 (富士登山)
確かに山の上で買う飲み物は、平地よりかなり高く感じます。
それでも今回の経験では、
数百円を節約するために何kgもの荷物を長時間背負うより、必要量を考えながら山小屋で補給する方が楽だった
と感じました。
ただし、「全部山小屋で買えばいい」という意味ではありません。
営業時間や在庫、山小屋間の距離もあります。
必要最低限の水分は自分で持ち、営業している山小屋を事前確認したうえで追加購入を活用するのが現実的だと思います。
⑥ 山小屋についてもっと事前に調べておくべきだった
今回かなり大きかった反省点です。
私は、
「もし泊まることになっても、山小屋なら何とかなるだろう」
くらいに考えていました。
しかし、山小屋はホテルではありません。
富士登山オフィシャルサイトでも、必要最低限の設備を備えた簡易宿泊施設と説明されています。お風呂や洗面設備もありません。 (富士登山)
事前に、
- 暖房はあるのか
- 濡れた服を乾かせるのか
- どんな寝床なのか
- 食事はどうなるのか
- 飲み物は購入できるのか
- 支払い方法は何か
- 急な宿泊に対応できるのか
などを調べておけば、持っていく物も変わっていたはずです。
特に雨予報なら、**「山小屋で乾かせばいい」ではなく「山小屋に着くまで濡らさない・乾いた服を確保する」**という考え方が重要です。
⑦ 初めて一緒に登山する友人といきなり富士山へ行った
装備とは別に、もう一つ大きな反省点があります。
それが同行者とのペースです。
今回一緒に富士山へ登った友人とは、普段から遊ぶことはあっても、一緒に登山をするのは初めてでした。
登る前には、
「高山病も怖いから、ゆっくり行こう」
と話していました。
しかし、実際に登り始めるとかなり速いペース。
こちらに合わせようという感じもほとんどなく、追いつこうとすると自然と自分のペースまで速くなってしまいました。
普段一緒に登山をする人とは、
「大丈夫?」
「休む?」
と声を掛けたり、速い方が遅い方へ合わせたりしながら登ることが多かったため、その違いは想像以上に大きく感じました。
富士山では「誰と登るか」も重要だと感じた
富士登山の準備というと、
- 登山靴
- レインウェア
- 防寒具
- ザック
- 高山病対策
など、どうしても装備に目が向きます。
しかし今回の経験で、一緒に登る人との相性も装備と同じくらい重要だと感じました。
普段の登山ペースは人によってかなり違う
登山では、人によって歩く速さがかなり違います。
体力のある人が速いとは限りませんし、高山では普段と同じペースで歩けるとも限りません。
特に富士山では標高が高いため、スピードを上げればいいというものではありません。
富士登山オフィシャルサイトでも、高山病の予防策として**「ゆっくりした一定のペースで歩く」**ことを挙げています。 (富士登山)
急かされると普段以上にきつくなる
自分のペースならまだ余裕があっても、前を歩く人についていこうとすると一気にきつくなります。
「待たせたら悪い」
「早く追いつかないと」
と思えば、知らないうちに無理をします。
富士登山オフィシャルサイトでも、高山病の対応について、複数人で登る場合は「相手に迷惑を掛けまいと頑張ってしまいがち」と注意しており、仲間同士の声掛けが重要としています。 (富士登山)
この部分は実際に経験して非常によく分かりました。
富士山に一緒に行くなら、まず別の山を登ってみてほしい
これから友人や恋人、家族などと富士山へ登ろうとしている人に伝えたいのは、
一度も一緒に登山したことがない相手なら、富士山の前に別の山へ一度登ってみる
ということです。
低山でも構いません。
一緒に登れば、
- 歩く速さ
- 休憩の頻度
- 疲れた時の対応
- 相手に合わせるタイプか
- 先へどんどん行くタイプか
- トラブル時に相談できるか
などが分かります。
普段仲が良いことと、登山の相性が良いことは必ずしも同じではありません。
富士山で初めて一緒に登るより、一度ほかの山を登っておくことを強くおすすめします。
少し頭痛もあった|高山病だったかは分からない
今回、重い高山病になったという認識はありません。
ただ、標高が高くなるにつれて少し頭痛を感じることはありました。
頭痛は高山病の代表的な症状の一つです。富士登山オフィシャルサイトでも、頭痛、めまい、倦怠感、吐き気などが症状として挙げられています。 (富士登山)
とはいえ、私の場合は頭痛が少しあった程度だったため、ここで「高山病になった」と断定することはできません。
酸素缶も使ったが、効果があったとは断定できない
今回は酸素缶も持っていき、ときどき使用していました。
そのため当時は、
「酸素缶を持ってきたのが良かったのかな」
とも思いました。
ただし、酸素缶のおかげで高山病を防げたと考えるのは適切ではありません。
富士登山オフィシャルサイトでも、缶入り酸素は吸っている間は楽になるものの、使用をやめればその標高の酸素濃度に戻るため、頼りすぎないよう注意しています。重要なのは身体を高度に順応させることだとされています。 (富士登山)
次回は酸素缶だけに頼るのではなく、
- 五合目で高度順応する
- ゆっくり一定のペースで歩く
- こまめに水分を取る
- 無理なら高度を下げる
という基本をより重視したいと思います。
逆に、富士山へ持って行って本当に良かったもの
荷物を10kg以上持っていったことは大きな反省点です。
しかし、
「荷物は少なければ少ないほどいい」
とも思っていません。
実際、今回持っていって本当に良かった装備もありました。
エマージェンシーシートは本当にあって良かった
特にありがたかったのがエマージェンシーシートです。
雨で濡れて身体が冷え、0℃近い寒さにさらされた今回の状況では、
「持ってきて本当に良かった」
と心から思いました。
富士登山オフィシャルサイトでも、低体温症への対応として、いざという場合にはエマージェンシーシートが有効と紹介されています。 (富士登山)
薄くて軽く、ザックの中でもほとんど場所を取りません。
富士山に限らず、登山をするなら削らない方がいい装備の一つだと感じました。
「荷物を減らす」と「安全装備を減らす」は別
今回の失敗から、
「次はもっと荷物を減らそう」
とは思っています。
しかし、
- レインウェア
- 防寒具
- ヘッドライト
- エマージェンシーシート
- 必要な水分
- 行動食
- 救急用品
など、安全に直結する装備まで削るべきではありません。
減らすべきなのは、
「あったら便利かもしれない物」「念のため何個も持った物」「途中で購入できる物」
です。
安全装備は残し、それ以外を軽量化する。
次回はこの考え方で荷造りしたいと思います。
もしもう一度富士山に登るなら改善する7つのこと
今回、山頂には届きませんでした。
だからこそ、
「次に行くならここを変える」
というポイントはかなり明確になりました。
1. 登山用のしっかりしたレインウェアを用意する
次に行くなら、数百円のレインウェアではなく、雨と風を想定した登山用のレインウェアを準備します。
これは最優先です。
2. 乾いた着替えを必ず防水して持つ
着替えがあっても濡れてしまえば意味がありません。
防水バッグなどを使い、少なくとも身体に直接触れる衣類は乾いた状態を確保します。
3. ザックの重量を事前に量る
荷造りが終わったら、必ずザック全体の重量を確認します。
10kgを超えた時点で、
「本当に全部必要なのか」
を一つずつ見直します。
4. 山小屋で買える物は適度に現地調達する
必要な水分は必ず持ちます。
ただし、最初から最後までの飲み物をすべて背負うのではなく、営業状況を確認したうえで山小屋での購入も利用します。
数百円の差より、何時間も背負う重量を減らせるメリットの方が大きい場面もあります。
5. 天候が悪ければ登頂にこだわらない
「ここまで来たから登らないともったいない」
という考え方は捨てます。
富士山は逃げません。
天候が悪ければ、次回また挑戦すればいい。
今ならそう思えます。
6. 山小屋について事前に調べる
宿泊予定がなくても、ルート上の山小屋について調べておきます。
悪天候や体調不良によって、今回のように予定外の利用が必要になる可能性があるからです。
7. 同行者とは事前に別の山へ登っておく
次に誰かと富士山へ行くなら、その人と一度は別の山を登ってから行きたいです。
登山のペースや考え方は、実際に一緒に登ってみないと分かりません。
特に富士山では「速く登る」ことより、お互いの体調を確認しながら無理のないペースで進むことの方が重要です。
富士山を8.5合目で断念したのは「失敗」だったのか?
今回の記事では「富士山登山の失敗談」として紹介しています。
確かに、目標だった山頂には届きませんでした。
レインウェア選びも失敗しました。
荷物も持ちすぎました。
山小屋についての調査も不足していました。
同行者とのペースについても、事前に考えておくべきでした。
そういう意味では、失敗したことはたくさんあります。
しかし、
8.5合目から山頂へ行かず、翌朝下山した判断まで失敗だったとは思っていません。
むしろ、そこは正しい判断だったと思っています。
山頂まであと少し。
ここまで時間もお金も使った。
せっかく富士山まで来た。
そう思えば、無理をしてでも登りたくなります。
しかし、富士登山オフィシャルサイトにも、高山病への対応として「登頂に固執せず、安全に家に帰ることを最優先に」と案内されています。 (富士登山)
登頂できなかったことより、
無理をして事故になることの方がよほど大きな失敗です。
山頂はまた挑戦できます。
今回の経験を次に活かして、今度こそ安全に山頂へ行ければいいと思っています。
富士山登山の失敗談についてよくある質問
富士山は初心者でも登れますか?
初心者でも富士山へ挑戦することはできますが、「初心者でも簡単に登れる山」という意味ではありません。
須走ルートだけでも山頂まで約1,700mの標高差があります。さらに高山病、低体温症、悪天候、疲労なども考える必要があります。 (富士登山)
事前に低山などで長時間歩く経験をしておくことをおすすめします。
富士山で雨が降ったら登山を中止するべきですか?
「雨=必ず中止」と一律には言えませんが、大雨、強風、雷など危険な状況では無理をするべきではありません。
富士登山オフィシャルサイトでは、天候が急激に悪化した場合は近くの山小屋などへ避難し、回復するまで無理に行動しないよう案内しています。 (富士登山)
天候、装備、体調を総合的に見て判断することが重要です。
富士山のレインウェアは安い物でも大丈夫ですか?
私自身、数百円の安価なレインウェアを使い、途中で破れてしまいました。
富士登山オフィシャルサイトでも、ビニール製レインコートは強風で破れる可能性があるとして、セパレートタイプの登山用雨具を事前に用意することを推奨しています。 (富士登山)
少なくとも私なら、次回の富士登山では登山用のしっかりしたレインウェアを選びます。
富士山の荷物は軽い方がいいですか?
余計な荷物は少ない方が身体への負担を減らせます。
ただし、安全装備まで削るのはおすすめしません。
必要な水分、防寒具、雨具、ヘッドライト、非常用品などは確保したうえで、「本当に必要なのか分からない物」を減らすのがいいと思います。
富士山の山小屋では濡れた服を乾かせますか?
山小屋によって設備やルールが異なるため、宿泊する山小屋へ事前確認するのが確実です。
少なくとも「山小屋に行けば濡れた服を乾かせる」と決めつけない方がいいです。
富士山の山小屋はホテルではなく、必要最低限の設備を備えた簡易宿泊施設です。 (富士登山)
乾いた着替えを防水して持っておく方が安心です。
富士山では飲み物を山小屋で買えますか?
須走ルートの山小屋では飲料水を購入できます。 (富士登山)
ただし、自分で必要な水分を携行することが基本です。
すべてを山小屋で買う前提にするのではなく、必要量を携行したうえで追加補給に利用するのがおすすめです。
富士山で頭痛がしたら高山病ですか?
頭痛は高山病の代表的な症状の一つですが、頭痛だけで自己判断するのは避けた方がいいでしょう。
症状が出た場合は登るのを一旦やめて休憩し、悪化する場合は高度を下げることが重要です。 (富士登山)
富士山にエマージェンシーシートは必要ですか?
私は持っていって本当に良かったと思っています。
軽量で場所を取らず、低体温症対策の非常用品として富士登山オフィシャルサイトでも有効と紹介されています。 (富士登山)
荷物を軽くしたい場合でも、個人的には削りたくない装備です。
まとめ|登頂できなかったからこそ分かった富士山登山の教訓
今回、須走ルートから富士山山頂を目指しましたが、到達できたのは8.5合目まででした。
雨の中を登り続け、気温は0℃近く。
服はびしょ濡れになり、寒さに震えながら急遽山小屋へ宿泊しました。
しかし、濡れた服を乾かすこともできず、そのまま一晩を過ごし、翌朝に登頂を断念して下山しました。
今回の富士登山で特に反省しているのは、次の7つです。
- 悪天候への備えが甘かった
- 数百円の安いレインウェアを使った
- 破れたレインウェアを途中で捨ててしまった
- 荷物を持ちすぎて10kg以上になった
- 飲み物など途中で補給できる物まで持ちすぎた
- 山小屋について十分に調べていなかった
- 初めて一緒に登山する友人といきなり富士山へ行った
一方で、エマージェンシーシートは本当に持っていて良かったと思いました。
今回一番強く感じたのは、
富士山では「山頂まで登ること」だけが成功ではない
ということです。
8.5合目まで行って山頂を諦めるのは、本当に悔しいです。
それでも、雨で身体が冷え、十分に回復できていない状態で無理をするより、下山する方がいい。
山は逃げません。
失敗した装備は買い直せます。
荷物は次回減らせます。
登山計画も改善できます。
同行者とのペースも、事前に確認できます。
今回山頂には届きませんでしたが、この富士登山で学んだことはかなり多くありました。
これから初めて富士山へ登る方には、ぜひ「登頂すること」だけを目標にせず、安全に帰ってくることまで含めて富士登山だと考えて準備してほしいと思います。
そして私自身も、今回の失敗を活かして、いつかもう一度富士山の山頂へ挑戦したいと思います。

